卯月抄17−4


頼る身の頼らるる身や川柳
              真代
光りとも水とも和して猫柳
              峰子
紅孕み銀色光る猫柳   
              恵里子
道祖神一円玉に猫柳
              久子
待望の季節届けり猫柳
              浩子
ふらここや天まで飛ばす兄妹
              直美
夫偲ぶ春の日差しの喫茶店
              順子
微笑みて悪口言はぬ梅白し
              昴
菜花漬け妣の器の出番なり
              葉   


野遊びや久しき友に茶筅ふる
               日出子
土雛や明治の匂ひ漂わせ
               てる子
耕すや急ぐことなき立話
               敬子
旅先に求むる牡丹名は花王
               慶子
顏揃ふピザ焼く側に猫柳
               康子
疎かな狭庭の手入れ黄水仙
               和美
春風や鵯の親子の来てをりぬ
               昭子
猫柳笑窪ほころぶ受付嬢
               修一